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三重大学高等教育創造開発センター
三重大学地域人材教育開発機構
はじめに

−三重大学生のみなさんへ−

 

三重大学では、「感じる力」「考える力」「生きる力」とそれらの基盤となる「コミュニケーション力」を育むことを教育改革の中核に位置づけています。その具体的な教育方法の一つとして、PBLによる授業が取り入れられています。

三重大学に入学して以来、PBLという言葉を何度か耳にしていることでしょう。なぜ三重大学がPBLを重視しているかというと、PBLはみなさんの学習観を転換する授業方法だからです。

高校までの教育では、みなさんが学ぶべき内容はあらかじめ決められていました。それに沿って試験等が行われ、知識の定着の如何が評価されてきました。みなさんはそうした基礎知識を得て、大学へ来たわけです。一方、大学卒業後に目を向けると、みなさんは何らかの専門性を持って社会へ出ることになります。そこで展開される多くの仕事に共通することは、仲間と答えの見えない問題の解決に知恵を絞るという活動です。

このように考えると、高校から社会への通過点にある大学では、教員の話しをじっと聞き、板書内容をノートに写す学習から一歩抜け出す必要があります。みなさんの先輩である現役社会人の多くが日々行っているように、自ら問題を発見し、課題を創造し、必要な学習内容を決め、自ら学習のための資料を集め、自律的に学習を行い、問題・課題の解決をはかるという学習方法に慣れる必要があります。PBLとは、このような学習方法を意味しています。みなさんは、高校までの学習の経験に基づいて、「授業イコール講義形式」と思う方も多いでしょうから、はじめはこうした学習に不安を持ったり違和感を感じたりするかもしれません。講義にも多くの長所がありますが、みなさんにとってPBLはより一層のメリットをもたらす授業方法です。PBL授業を積極的に受講していただき、能動的に授業に取り組んでいただくことを期待しています。

この受講ガイドはPBL授業を対象としていますが、その内容は学習のあり方を述べているものであり、その意味では、PBL授業に限らず全ての授業で役に立つ内容と思います。ぜひ、一読をお勧めします。

 

三重大学高等教育創造開発センター長 野村由司彦